閉区間上の連続関数全体の完備性は?

今日は閉区間上の連続関数全体が完備であるかどうかについて学びました。まずノルムを入れないと話は始まりませんが、一般的なpノルムを入れるものとします。(1≦p≦∞)この時、p≠∞ではこのノルムは完備ではありません。証明は意外と簡単で、[a,b]上の連続関数の列でpノルムに関してCauchy列でその極限関数が不連続となるものが容易に考えられます。(たとえば折れ線で考えてみてください。)pノルムに関して収束するためには、この不連続関数に収束するしかなくなることが導けます。収束先が連続関数でなくなってしまったのでこのノルム空間は完備ではないわけです。一方でp=∞の時は、ノルムはsupで考えているので連続関数のCauchy列は一様収束します。微積でおなじみの一様収束する連続関数列の極限関数はまた連続であるから、完備性が言えるわけです。Lp空間というのは、このノルム空間を完備化したものになっています。